諦めきれない想い

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どうやら俺に気づいていないようだ。 まっすぐ自分の席に行き、椅子に座りだす。 そして机にうなだれ、視線を俺の席に向けられた。 今、由宇が何を考え、思って俺の席を見ているんだろう。 そんなことを思いながら俺はそんな由宇を見つめていた。 こうして見ているだけで、胸が苦しい…… こうして見ているだけで、どうしようもないくらい愛おしい…… 段々、ここに居て由宇を見ていることが苦痛になる。 いっそ教室を飛び出そうかと思った瞬間、由宇の口から 「竜哉…」 切な気に俺の名が溢れた。 「何?」 一瞬、由宇がこのタイミングで俺の名前を口にするなんて信じられなくて俺は耳を疑ったが、すぐに言葉を返した。 .
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