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しっかりと掴んだ由宇の腕。
一気に教室に引き戻す。
ガラガラッ
念のため教室のドアが閉め、教室の隅に追い込むように連れていく。
すごく近い由宇との距離―――すごくドキドキした。
ふと由宇の視線が俺の口に向けられていることに気づく。
昨日の実花のキスを見て変に意識しているのが分かった。
俺は意地悪く笑いながら由宇に顔を近づけ
「キスしてほしい?」
由宇の反応が見たくてわざと囁くように言ってみた。
一気に由宇の顔が赤くなってゆく。
「なっ。違っ…」
分かりやすいくらい動揺しているのが分かった。
でも逃げようとも目を反らそうともしない由宇。
そんな由宇を更に追い込むように俺は言葉を口にする。
「…するよ?」
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