-平々凡々-

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    「あぁーあ……。 マジつまんねー……」     小石を蹴りながら、希月は口をとがらせた。     車のクラクション。   横断歩道の信号機が青を知らせるメロディ。   デパートから漏れる音楽。     「良いのか? 今だけ楽しけりゃ良いのか? 未来の人類の事は考えないのか? 今を生きれりゃ、未来の人が不自由しようがお構いなしか?」     希月は、科学によって生まれた町に一人静かに問いた。    
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