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まだまだ夏の暑さが終わらない中を学校へと歩く。もう9月だからこれも残暑って言うのかな?
朝、早起きをしていろいろと準備した私に謝れっ!!
ってな感じで歩いていると、1学期の終わりに何度も見た光景があった。
そう、紗奈が暑さに茹(ウ)だりながらヘロヘロで登校している姿だ。
付き合わされるのは、ごめんなので無言で横を通り過ぎようとすると……
ガシッとスカートを掴まれる!
香織:「ちょ、ちょっとスカートは、ダメだって!」
そう言いながら私が振り向くと
紗奈:「…ぉはょぉ、、」
私のやる気まで吸い取られそうな挨拶が返って来た。
香織:「紗奈ちゃーん?新学期早々何やってんの?」
紗奈:「あ、暑い……」
香織:「そんなの皆、同じでしょ?もうすぐなんだから頑張りなさいよっ!学校に行けば杏也にも会えるよ?」
あの花火の日以来、紗奈は、杏也に1回も会っていないのだ。
なぜかと言うと、杏也の溜まりに溜まった夏休みの課題は、ラスト1週間遊ばないでやらないとならない程だったらしく、雅の指示で家に軟禁されていたのだ。
雅の作戦なのか分からないけど、紗奈には意外とダメージが大きかった。
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