決意

6/8
前へ
/27ページ
次へ
カズマは艦内をむやみに走りまわり格納庫が覗ける部屋まできていた 格納庫では整備士がいそいそと動き回っている そしてレイゴウを見つける レイゴウは今何人かの人達で整備されている 「…………」 カズマはレイゴウに乗った時のことを思いだした 「あの時はユカを守るために必死で……」 整備されるレイゴウを見ながらカズマは考え込む すると 「カズマ君」 後ろから声をかけられた 「あなたは……」 「レオン中佐だ。それより横、いいかい?」 本当は一人になりたかったが断るのも気が引けたので 「…………はい」 と答えた レオンはカズマの隣りに行き同じく整備を眺める 「君はどうして嫌なのかな?」 レオンが不意に問い掛けてくる 「そりゃ、いきなり軍人になれって言われたら誰だって嫌ですよ……」 カズマはふてくされたように言う 「まぁな、私達もそうだったからな、その気持ちも分からんではない」 「私達?」 「あぁ、私と君の父親だ」 カズマは驚いた、自分の父の名がそこにあったことが レオンは含み笑いを入れたあと 「まぁ、今は奴のことはおいておき、私達も最初はいやいやだったんだ」 そこでレオンは何かを思い出しているような顔をして 「しかしそこで一人の男に言われたのさ「お前達が頑張ればそれだけ多くの命を守れる、俺たちは勝つために戦っているわけじゃない。守るために戦っているんだ」ってね。それから私達はその言葉を信じ戦ってきたわけだ。今回もあのアームウイングを使って守るために戦うんだ」 レオンはそう言ってさらに続ける 「レイゴウはどういうわけかパイロット登録を解除できない。だからといって出さないでいると守れたはずの命まで失ってしまうことになる、君はそろでもいいのかい?」 「俺は……」 カズマはカレンの所まで走りだした
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加