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「次にこの艦の操舵を担当している」
「はいは~い。ソフィ・エルクよ。よろしくね~カズマ君!」
ハイテンションな挨拶だった。
「わからないことがあったら何でもお姉さんに聞いてね!」
そう言って、ソフィはカズマをぎゅーっと抱き締めた。
「ちょっ!む、胸が!く、苦し……」
男としては大変羨ましい事ではあったが、今のカズマにはそんな気持ち等なく本当に死にそうだった。
カレンは一つ溜め息をつくと
「ソフィ少佐、彼を放してあげなさい」
カレンにそう言われると自分の腕の中で死にそうになっているカズマに気付き
「あちゃっ!ごめんね~」
やっと解放されてカズマは十分に酸素をすってから
「い、いえ……」
「こんな人だけど彼女の操舵の腕は軍随一よ」
カレンが付け加える。
「ちょっと!こんなってどんなよ~」
ソフィは怒ったがカレンはそれを無視し
「次に通信士の」
スラッとした男性が前に出る。
「ヘンリー・マークです。よろしく」
それだけヘンリーはすぐに下がった。
「普段の連絡事項などは全て彼から入る事になっているわ。次は技術部と整備部の」
眼鏡をかけた男性とちょっと年のいった男性が前に出た。
「技術部のアルヘイドです。よろしくお願いしますね」
「整備部のオニガワラ・ゲンイチロウだ。なげぇ名前だからゲンとでも呼んでくれ」
それだけ言って二人は後ろに下がった。
「あとは軍医くらいだけど今は…………いないはね。今度会った時にでも挨拶してもらってください。さて艦内の主な搭乗員は今紹介した人と後40名ほどだわ。さて今後のことだけど」
皆の顔つきが少し真剣になった。
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