0人が本棚に入れています
本棚に追加
暑さにうんうん唸りながら惰眠を貪り、ほうと目が覚めた時には夕方の6時になっていた。
うつ伏せで寝ていたので、右の頬に畳の跡がくっきりとついている。
着ていたTシャツは汗で張り付いていた。
気持悪いので、シャワーをしにお風呂へ向かう。いつも烏の行水。
亜紀は五分程で風呂場を出る。真っ白いノースリーブのワンピースを着た。黒々と焼けた細い腕が白い服に映えた。肩まで伸びた髪はまだ濡れたままだ。
亜紀は少し、散歩をする事にした。陽はもう沈みかけていて、昼間より幾らかは過ごしやすくなっている。ビーチサンダルに形のいい足を滑りこませ、勢い玄関を開けた。
アスファルトの熱したにおいが鼻を通り、脳に染み渡る。
最初のコメントを投稿しよう!