4月

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「ねぇ、なっちゃんてば!今日は美術室で絵描くの?ねぇってばぁ、聞いてる??」 電車を降りてもなお、智明は菜摘に付きまとう 菜摘はそろそろ我慢の限界がきそうだった 「しつこ…」 「誰だ、お前は」 菜摘の声に低い声がかぶった 菜摘は驚いて振り向くと、170くらいある智明よりも頭一つ分大きな男子生徒が、智明の肩をつかんで見下ろしている 「なっなんだよ!?おめぇこそ誰だよっ!?」 智明も驚いて肩を捕まれていた手を振り払う 「菜摘さんが迷惑そうにしているのがわからないのか?新手のストーカーか?」 「んなっ!?ストーカー!?俺が!?」 彼の言葉に智明は心外だとプンスカ怒る 菜摘も怪訝な顔でレンズ越しに彼を見つめる
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