4月

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「菜摘さん、行きましょう。バカが感染しそうだ」 「誰がバカだっ!?おまえムカツクなっ!!」 剣士朗が智明を無視して菜摘の肩に手をかけた 咄嗟に菜摘はその手を振り払った 「誰…ですか?」 菜摘は一歩退いて、うつ向き目だけ上目使いで剣士朗に見つめ、脅えるようにたずねた 「何だよ、なっちゃんとも面識がないんじゃないか」 手を振り払われたのを見て、智明がざまあみろといった顔で笑う 手を振り払われて退かれたのがショックだったのか、剣士朗はシュンとした顔で菜摘を見つめた 「…すみません。菜摘さんはいつも一人でいて他人を避けていたもので…声をかけたりするのは迷惑かと思い、いつも少し後ろを歩いていた者です」 「は?それおまえがストーカーじゃん」 「違う!!菜摘さんに悪いムシがつかないようにいつもガードしていたんだ!!」 「それを世間一般にストーカーっていうんだよ!!」 一体なんだってんだ 昨日はヤンキーにぶつかられたと思ったら今日はストーカー? てか、毎日後ろを歩いていた? ………… …… … 気持ち悪っっっっ!!
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