4月

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*********** 「剣士朗さまぁぁぁ!どこですかぁぁ!!」 「あぁん、今日も逃げられちゃったぁ…」 「一目見て、お声が聞ければそれだけでよかったのに…」 女の子の大群が散り散りに解散していく様を、剣士朗は男子トイレの窓からコッソリ見ていた 毎朝毎朝、よくもまぁ懲りずに追いかけてくるものだ 最近は他校生や社会人まで校門の手前までくる まぁ、顔良し、頭良し、性格も良し、で剣道部主将の生徒会長だから仕方ないんだけどね 黒ぶちメガネの奥から鋭く光る漆黒の瞳 筋の通った高い鼻にキラリと光る白い歯 185あるスラリとした長身に爽やかな短髪 「完璧すぎる…」 剣士朗は鏡に映る自分にハァと思わずため息がでた 時計を見ると、まだ始業まで時間があった 追いかけられて早くついてしまったからな… 剣士朗は個室に入り、フタを閉じたまま便器に腰を降ろした 一服でもするか 剣士朗はポケットからタバコとライターを取り出した
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