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それにしても…あのサル野郎…
俺がずっと目をつけていた上杉菜摘にちょっかい出すなんて…自殺行為に等しい
この俺に勝てるわけがないのに…
バカな野郎だ
二年と言っていたな…
あんな目立つやつ…いたか…?
剣士朗が智明の顔を思い浮かべながら天井を見上げたら、その顔が天井から剣士朗を見下ろしていた
「誰かと思ったら今朝のストーカー野郎じゃん。火事かと思ったよ~!でも優等生っぽいのに意外だなぁ~」
「………!?」
剣士朗は固まって言葉も出なかった
「さっき友達に聞いたんだけど、直江剣士朗って剣道部主将で生徒会長でかなりモテるイケメンで有名なんだってね。でもストーカーしたり、こんな一面もあるって知ってるのかな?」
「な…な……」
「なっちゃんに言っちゃお~っと♪」
智明はルンルンでトイレから駆け出した
「待ってくれ!!!!」
剣士朗の声はトイレ中に響き、外の木に止まっていた小鳥も一斉に飛びたった
智明は驚きもせず、立ち止まりゆっくりと振り返った
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