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「何よ血相変えて。俺が本当に言いふらすとでも思ったの?」
「…えぇ?」
智明は剣士朗の顔を見て笑う
「安心しなさい。俺、喫煙者には優しいから。今のご時世、喫煙者には肩身の狭い世の中だからねぇ~…頑張って生きようや」
智明はヘラヘラと笑いながらトイレから出ていった
剣士朗は鳩が豆鉄砲くらったような顔で、その場に立ち尽くしていた
…なんなんだアイツは
本当にバカなのか?
というか…
弱味を握られたことに違いはない
この俺…先生からも生徒からも完璧な優等生、直江剣士朗がトイレで喫煙だなんて…あってはならないんだ
あんなことを言ってはいるが、いつ誰に言うかわからない
マズイところを見られた…
あのサル野郎…
いまに見ていろ…
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