1

3/9
前へ
/93ページ
次へ
「やあ、きたね」 部屋に入った俺を出迎えた野郎。 闇火葵。 文字通り野郎だ。性別は男なのに美少女顔という特殊な奴。 事務所からほとんど外に出ない引きこもり。そして天才。 「少し遅かったね。また正義の味方にでもなっていたかい?」 「うるさいな……」 「図星だね」 困っている俺を見てケタケタと笑う葵。 「それより仕事は?」 「ペット探しだろ?しっかり見つけたさ。カメレオン」 「イグアナだね」 細かい指摘が入る。 イグアナとカメレオンなんて大差なんてないだろうに。 「ま、とにかく依頼はこなしてきたんだから文句言うなよ」 肉体動労は全て俺なのだから少しは労って欲しい。 「次の依頼があるんだけどどうする?」 「今日はパス。明日学校帰りによるからその時に内容を聞くよ」 「ふむ、そうかい?それならフウタ。花札でもしないかい?僕様は暇すぎて頭が破裂しそうだよ」 「その話乗った。どうせなら罰ゲーム決めようぜ。負けたら奴が夕飯を作る」 葵は俺の提案を聞いて鼻で笑う。 「いいよ」 いや、なんで今鼻で笑ったんだよ
/93ページ

最初のコメントを投稿しよう!

94人が本棚に入れています
本棚に追加