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藤間 圭(とうま けい)は悩んでいた。椅子に浅く腰掛け、天井を仰ぎながら考える。
問題はわかっている。
問題がないのだ。
つまり、何もすることがない。それは藤間にとっては耐え難いことであった。
幼い頃から頭で考えるよりも体を動かす方が得意だった藤間は、知恵を必死に絞って退屈を解消する方法を模索していた。
しかし、数分も経たないうちに立ち上がり、着替えて自室を出た。
玄関の鍵を閉め道路へ出る。軽く準備運動をした後、走り始めた。
藤間はたまにジョギングをする。
以前テスト前に走った時、頭がすっきりしたのがきっかけだった。
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