第1章

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 降りる駅がアナウンスされたので、赤井はデータを保存して電源を切った。  次第に電車は速度を落としていき、やがて完全に停車した。  ドアが開き、大勢の人間が電車から降りる。同時に同じ数ぐらいの人間が乗り込んできた。  ここは乗換が多い駅なので沢山の人間が乗り降りする。  赤井は乗車する人間の波に逆らいながら、ようやく電車を降りた。  人混みを避けながら階段へ向かう。  コンビニで弁当でも買っていこう。    そう思いながら階段を降りようとした時、背中に衝撃を受けた。  H駅の階段は利用者に比べて幅が狭いため、よく人とぶつかるのである。
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