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………ビーッビーッビーッ
警告のブザーが鳴り響く。
『大統領、船の準備が整いました!早急に乗船下さい!』
ビーッビーッビーッビーッビーッビーッ………【Bブロック、閉鎖します】
恐ろしいウイルスがすぐそこにまで迫ってきていた。
『しかし!国民はどうする!?大統領の私が国民を見捨てろと言うのか!?』
すかさず彼の部下は言い返す。
…いや、怒鳴るに近いかもしれない。
『あなたはこの国の重要な人物です!早く乗って下さい!すでにBブロックまで汚染が進んでいます!』
なかなか動こうとしない首相を無理矢理数人で担ぎ、彼らは建物だったものを後にする。
空が暗褐色に染まる。
あぁ、これはこの世の終わりだろうか。
世界各国の首相、著名な政治家、科学者、学者、スポーツ選手や作家、俳優…
およそ1000人を宇宙にある巨大船に運び込んだ。
全て人類にとって【重要な人々】だ。
逆に言えば、世界各国から集めて1000人しか重要では無いと言えるのかもしれない。
置き去りにされた、数十億の人々…
彼らの選択は…
【死】か…
それとも…
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