Epilogue

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「敵機、急降下!」 空母「蒼龍」の見張員がとっさに叫んだ! 高角砲や機銃の一部が、すかさず火を噴くがすっかり気の抜けていた乗組員達が多く、砲撃は定まらない……。 . 甲高い音をあげ、1000ポンド爆弾が落ちてきた…… 目標は「蒼龍」「加賀」「赤城」であった。 ドカーン…ドカーン……加賀に2本の火柱が上がった、発進準備中だった機体に火が回り、誘爆が引き起こった。 あっという間に火に包まれる……それは、空母としての死を意味している。 更に「蒼龍」「赤城」にも命中弾が出た。 「赤城」は1発の500ポンド爆弾が機体の置いてない前部に命中しただけであり、航空戦闘こそ不可能になりつつあったが、復旧の見込みがあった。 しかし「蒼龍」には1000ポンド爆弾が命中、爆発は、航空機を巻き込み大火災を起こす………。 さらに雷撃機が魚雷を投下する。 雷跡は真っすぐ「加賀」に向かっていった…… 息の根をとめるために集中させたのだろう。 いや、陣形から外れかけた「加賀」が狙いやすかったのか…… . ズシーン 左舷に立て続きの3本の水柱があがる。船体は急激に傾斜を始めた……退艦命令が下った。 . しかし幸運だったのは、攻撃が「加賀」に集中し、他の空母は沈没を免れることが出来た。 .
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