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あれから上野率いる戦闘機隊は、敵を振り切り帰還の徒についた。
アメリカのCAPには追撃できる余力など残ってはいなかった……。
その途中……
黒木「高田!さっきは無茶しやがって!お前らに死なれちまったらミッドウェーで死んだ奴らに顔向け出来ないだろ!」
高田「隊長を守るのも自分の仕事です。隊長に死なれるなんて嫌だったんです!」
黒木「だからってたか…」
市川「隊長!俺が高田についてなかったのがいけなかったんです!高田はよくやりましたよ。どうか攻めないでやってください。」
黒木「……市川。そうだ…もとはといえば俺が気を抜いてたのが悪い…。高田がいなかったら今…ここにはいなかったのかもしれないな。」
小さくぼやいた。
黒木「高田、一つ貸しだ!なんかしてやるから考えとけ!」
高田「分かりました。また考えておきます。」
少し笑いながらそう答えた。
黒木(空が綺麗だな…本土じゃなかなか見られんな。空の蒼と海の青が実に美しい……。
ここは南国の楽園だ。戦いさえなければな。)
珍しく柄にも合わないことを思っていた。
黒木「いい部下を持ったのかもな。」
無意識だったようだが一人そうつぶやいていた。
彼は気付いてなかったがうっかり無線のスイッチを切り忘れていた。
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