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小沢「第五艦隊を正規に、敵艦隊攻撃をさせるのはあまり優れないかもしれない。本来ハワイ攻撃に向けた予備戦力なのだからな。だが、第三艦隊だけで片付けられるはずだった敵の艦隊は遥かに強く、我々も正直勝てるか分からん!
先ずは敵艦隊を優位に撃破し、ハワイを攻略しなければならん。だがその前に敵艦隊にやられてしまっては、話にならんのだ。
そうではないか谷田君?」
谷田「はっ!」
小沢「第五艦隊の城島少将に、第三艦隊第二次攻撃隊に戦闘機の援護をつけさせるように電文を打て!」
?「戦闘機のみでよろしいのですか?」
小沢「さっきの攻撃で証明されたが、第五艦隊が装備する九九艦爆や、戦爆では彗星艦爆や、天山艦攻の足手まといになるだけだ!
それと第二群との距離を詰めるんだ。防空戦ではそちらのほうが有利だ。」
?「了解!」
この時参謀の多くは彼の力強い言葉に納得していたが、やはり谷田参謀だけは表情が硬かった。
もともと秋山参謀らとは違い、あまり融通の聞かない、良く言えば…直線的な性格の彼は航空戦には不適で周囲とはあまり反りが合わなかったのだが、これは性格の問題だけに仕方がないことであろう。
ともあれ、艦隊指令部の意向は、各空母、作戦指令部にも伝えられた。
本来、作戦指令部が承認しなければならなかったが、山本長官は、航空戦を理解していたため、艦隊指令部に作戦決定権を与えていた。
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