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ロンの封じられた石球を管理するゲキレンジャーのメンバー「ゲキレッド・漢堂ジャン」。タイシは彼の動きを遠くから気にかけつつ、対抗出来る新たな技を探した。
そして、数日後……つまり今日。
ついに見つけた。ロンの封じられた石球を取り戻す最高のチャンス。そして、修得した。ジャンの使う「激獣タイガー拳」にも勝るだろう新たな幻技「幻獣ゾンビ拳」を。
「待っていろ、ゲキレンジャー!!」
タイシは山道を進み続ける。
ジャンがいるのは、この山を越えてすぐの小さな町だ。小さいとは言っても、そこには何かあったら守らなくてはならない一般人がたくさんいる。逆に、ジャンのピンチに手助けしてくれるよう仲間は1人もいない、駆けつけられない。といった具合だ。
奇襲には好都合な状況である。
遠く離れていても感じとれるジャンの強力な「激気」は、一ヶ所に留まっていた。今日の寝床を決めたのか、夕飯にでもありついているのか……。どちらにせよ、襲うならば今だ。タイシは、自分の出せる最高の速さで、ジャンを目指し突き進んだ。
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