プロローグ

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『お母さん、あたし失恋した…』 突然のことだった。 娘のゆきえが真夜中のリビングに泣きながら入ってきた。 『付き合ってたの?』 私は目を真っ赤にしたゆきえを自分の隣に座らせながら言った。 『うん…3ヶ月くらい付き合ってた。 最近ちょっと喧嘩気味だったんだけど、さっきメールでフラれちゃった…』 ゆきえはそう言うと、また子供みたいに泣きじゃくった。 本当に辛いのだろう。 声を我慢することも出来ず、ただひたすら声をあげて号泣していた。 私はタオルを濡らし、温かいココアを作りゆきえの所へ戻った。    
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