11人が本棚に入れています
本棚に追加
私が亮介と出逢ったのは、高校1年の春だった。
高校で食べる初めてのお弁当。
私はさっそく出来た友達と、中庭で食べることにした。
『ゆなっ、ちょっと待ってよー!!』
どんどん進んでく私の後ろで、友達の良枝が叫んだ。
『良枝っ、ココでいいじゃんっ!
桜綺麗だしさっ!』
私は中庭から少し離れた小さな広場に目をつけた。
ちょうど座れそうな大きさの石があり、そこに荷物を置きながら言った。
『あ、ほら先客!!』
良枝が人の居る方を指差した。
『えー、平気だよっ!離れてるし…
あれ一年でしょ?同じクラスの竹本くんもいるし…』
私はそこにいた5~6人の男子の顔を見ながら言った。
『あ、ホントだ。竹本じゃん』
良枝はどうやら竹本と同じ中学だったらしく、それで安心したのか渋々 ここでお昼を食べれることになった。
最初のコメントを投稿しよう!