3、プレゼント

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 ジャリ…  時計は9時を回っていた。街灯の明かりで照らされた薄暗い公園は、シンと静まり返っている。公園の砂利は、入った人間の足音をよく響かせた。  ジャリ…ジャリ…  迷いなく進む人影は、ベンチの前に来てようやく止まった。 「…みい…」  その声で、みいはハッとした。いつの間にか眠っていたらしい。 「こここ、こうくん!?あれ!?あたし寝てた!?」 「ごめん…」 「いや、べつにいいよ、いつものことだし!…って別に皮肉言ってるわけじゃないよ?」 「ごめん」 「だからもういいって…」 そう言って、みいはずっと俯いたままの考の顔を覗きこんだ。考の顔を見た瞬間、みいはそのまま動けなくなった。 「ごめん…ごめんな、みい…」  考は泣いていた。今泣いたばかりじゃないのは、一目瞭然だった。目の腫れ方、涙の流れた跡。 「こう…く…ん…?」image=196858280.jpg
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