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まだ蓮華と僕が手も同じくらいの大きさだった頃…―。
侑弥くんにイタズラされていた僕。蓮華がよく止めに入ってくれていた。
僕は侑弥くんによく泣かされていて、あの約束の日も、泣いていた。
『す、好き…だよ…。』
そんな中、声を震わせながらも、蓮華に想いを伝えた。
『へ?今なんて?』
『馬鹿…だけど、優しい蓮華が好き…なんだぁ…。』
『そんな…スゴい嬉しい…。』
バカだって言ったのに、蓮華は嬉しそうに笑っていた。
『でも…椿ちゃんも好きだけど…。』
『え?』
『性格は…蓮華が合う…よ…。顔は…椿ちゃん可愛いよねぇ…。』
『そ、そっか…。
椿可愛いよね。
分かる!分かるよ。』
『でも…、蓮華はいつも一緒に…居てくれるから…。
ボクを…男の子って、言ってくれるから……。
だから…、大きくなったら…ボクを…お嫁さんにしてくれる…?』
『え!?
…あはは!じゃあ、私はお婿さんになるの?』
『あ…っ!
ま、間違えちゃった…。
じゃ、じゃあ!
ボクのお嫁さんに…なってくれる…?』
『えへへ…、喜んで…。』
『う…うん!!
あ、ありがとう…!!』
照れくさくて、バカとか言ったり、椿の方が可愛いとか言ったりしたけど、僕の中では…いつでも蓮華が一番だった。
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