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目!目が合った!!
尚哉くんは、そのままニッコリと爽やかに笑う。
うわわっ!!
知り合いになると、こうも簡単に笑顔を向けてくれるのか!
顔覚えてもらえて良かったぁ。
「森澤さん、今帰り?」
「う、うん!
尚哉くんは?」
「俺はこれから部活ー。担任に呼び出されてさー、遅れちゃったんだ。」
尚哉くんは困ったように笑う。
「そっか、だからジャージなんだね。」
いつ話しても緊張するけど、結構私尚哉くんと話すことに慣れてきたのか…!
最初は話すことさえもドギマギして、心臓破裂しそうだったが、今は目を見て話せるくらいに上達したし!
「そう。部室に行って着替えるの面倒だから、今日はそのまま着替えてきた。」
ジャージ姿見れるなんて、運がいいな私!
格好いい…っ。
「そ、そうなんだ!」
特にどう反応していいのか分からず、無難な言葉を口から出した。
もっと話したい!
もっと色々な尚哉くんを見たい!
尚哉くんに会うたびに気持ちが増してくる。
部活の邪魔をしちゃいけないのは分かってるが、後少しだけ話しを…。
「な、尚哉くん…!」
目を輝かせながら口を開いた。
尚哉くんの名前を呼んだ時、後ろからまた別の奴の声が聞こえる。
「麗ちゃん、僕先に行ってるね。」
後ろを振り返ると、西野がいつもの可愛い微笑みをこちらに向けていた。
しまった…。
……西野のこと忘れてた。
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