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「!?イージス…?」
突然動き出したおじちゃんの腕は、お母さんの体をしっかりと抱きしめていた。
「俺じゃだめなのか…?」
「…。」
お母さんも、おじちゃんの言葉に戸惑ってるのか、目を大きく見開いてる。
「俺には…キミの傷を癒すことはできないのか!?」
「イージス…。」
「キミの力になりたい…!キミを放っておけない…!これは同情なんかじゃない!!」
おじちゃんも…泣いてる。
こんなおじちゃん、見たことないよ!
「キミを…愛しているんだ!!」
!!!
ど、どうしたのかしらあたし…。
心臓がすごくドキドキしてる!
「キミが嫌ならいいんだ。だけど俺の気持ちは…。」
お母さんを抱きしめてたおじちゃんの腕の力が弱まったと同時に、今度はお母さんがおじちゃんの体に抱きついた。
「イージス…ありがとう。」
今、お母さんがおじちゃんに言った「ありがとう」は、今までで一番あたしの心にしみる「ありがとう」だった。
こんな小娘のあたしにも、お母さんのおじちゃんに対する気持ちが、すごく分かるような気がした。
お母さんとおじちゃんは、ずっと抱き合ったままだった。
これ以上は、覗かない方がいいかな。
神様ごめんなさい…。
立ち聞きしたあたしは悪いコです。
だから罰はなんでも受けます。
だから、その代わり…。
あたしのお願いを聞いて!
おじちゃんとお母さんが、ずっと仲良くやっていけますように…!
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