第1話 家族の絆

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「聞いてくれ、フィル。キミはクレスタのことを本当に愛してた。あいつも、キミのことを本当に愛してた。俺だって、キミをあいつに紹介したことは今でも後悔してない!」 「イージス…ありがとう。私は、あなたに本当に感謝してるの。あなたは昔から本当に優しい人よ。自分のことより、私やクレスタ…そしてミクのことをとても大事にしてくれた。でもねイージス、あなたはあなたの人生があるのよ。もっと自分を大切にして。」 「フィル…キミこそ自分を大切にしなければならない。厳しいこと言うかもしれないが、これは現実なんだ。」 「そんなこと言わないで!」 「!!」 おじちゃんが少しビクッとした。 あたしもビクッとした。 お母さん…泣いてる。 「信じられないの…。今でも信じられないの。必ず帰ってくるって約束して…あの人は約束を破ったことはなかった!」 お母さん、涙声で一生懸命話してる。 おじちゃんの手が震えてる。 あたしも…目のところが熱い…。 「分かってるわ。あの人は死んだ…。いつも自分にそう言い聞かせてる。わたしがしっかりしなくちゃ、ミクやあなたにまで辛い思いをさせてしまう…。」 お母さん…。 いけない…! 涙が…! ずっと、我慢してたのにぃ…! 「だけど、忘れられないの。あの人の顔、声、体、そのすべてで私を愛してくれた日々を…。もう二度と戻らないあの幸せだった日々を…。 …忘れられないの。」 お母さんは泣き崩れてる。 あたしも… 涙が止まらない…! お父さん…。 「…フィル。」 ずっと黙っていたおじちゃんが口を開いた。 おじちゃんも声が震えてる。 「俺は…キミを放っておけないんだ。」 「もう…いいの。」 「ちっともよくねぇよ!」 「同情はやめてっ!!」 言い合いがクライマックスに突入したかと思った瞬間…! あたしは涙でぐしゃぐしゃの目を大きく見開いた。
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