突然の孤独

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最近の嬉しい事がある。 紫堂さんとよく一緒になれる事だ。クラスが違うのに、彼は私の教室にきてくれる。 恋人でもないのに一日の大半は彼といる。 錯覚してしまう程私達は一緒だ。 お昼の時間がとても楽しい。 彼の持ってくるお弁当はどれも豪華で私の小さなお弁当箱とは比べ物にならないくらい美味しそうな具がたっぷり詰まっていた。 よく交換ことかして、本当に毎日が充実していた。 しかし、良い事の半分。悪い事もあるのだ。 私が彼と仲良くしている事が気に食わないのか、最近嫌がらせをうける。 まずはクラスの子が全員無視してきたのだ。 男子はひやかしで一緒になって無視して楽しんでいる。 最初はなんでかわからなかったけど、あとでわかった。 私が無視されている原因は私が紫堂明日香と仲良くしているから。 最初は無視だけだった。しかし日に日にそれは激しさを増す。 上履きを隠され、教科書を隠され、最悪には教室に入った時私の机だけ消えていた事もあった。 結局焼却炉近くにあったけど。 あれは運ぶの大変だった。 そんな毎日が続いていた。 でも独りじゃないから耐えられる。 今まで話していた友達も無視していたのだけは悲しかったけど、だけど私には紫堂さんがいいるから耐えられる。 それに彼、優しいんだ。 皆彼に惹かれるのがわかる。 だって、私、嫌がらせうけてるの彼には絶対言えなくて隠しているのに、紫堂さん、優しく微笑んでいったの。 『こんな僕でもいいから、悩みあったらいってくれよ』 辛く恐縮してる胸が彼の言葉で洪水のように溢れる。
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