思い付いたが吉日

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カレーだ。 確かにありえない話ではない。 奴は突然やってきた。 右手にはサンダル、左手にはクリームパン。 姿勢はすごく正しい。 休みの日にはクリームパンを取り替えるらしい。 だが、パンツは週に一回しか取り替えない。 「かまってよ」 が口癖で、とてもうざい。 そんなアイツが大好きさ。 そういえば、昨日、おばあちゃんが精神統一していた。 僕の見た限りでは3ミリは浮いていた。 おばちゃんは奇声をあげながら、石を通行人に投げ始めた。 効果は抜群だ。 通行人の一人が言った。 「このままじゃ…世界が崩壊してしまう。 俺の世界がね」 誰も聞いてない。 空からはケチャツプが降ってきた。 これも竜巻のせいだろう。 アメリカでは竜巻のせいでマヨネーズが降ったこともあるらしい。 「下手をしたらカレーが降るかもな」 ジェニファーが言った。 「まさか…ふっ」 ケビンが鼻で笑った。 すごくむかついた。 次の日の朝、空からはカレーが降って来た。 おばあちゃんが言ってたことは本当だったんだな。
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