■第1話

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男子生徒B 「お願いだっつてんだろ!」 女子生徒B 「で…でも私用事が…」 美咲 「私が会長になった以上、もう男の好き勝手はさせねぇ…!お前、掃除くらい自分でやれ!怠け者が!!」 (男子生徒を殴る) 男子生徒B 「かっ会長!」 美咲 「なんでこんな馬鹿ばっかりなんだ、この学校は!(女の子のすすり泣きが聞こえる)……また何か…?」 女子生徒A 「くすん、ぐすっ」 美咲 「おい、何があった?」 碓氷 「別に、告白断ってるだけだよ」 (しれーっとした顔) 美咲 「またお前か碓氷拓海…!もうちょっと言い方を考えろっつってんだろ!!今度泣かしたら承知しねぇぞ!」 女子生徒A 「美咲ぃ…うぁぁぁぁぁん」 碓氷 「あの台詞何回目だっけ?」 男子生徒A 「流石にあれは理不尽だよなぁ、なー碓氷、あの会長ギャフンと言わせよーぜ!」 碓氷 「勝手にしろよ、興味ねぇもん」 美咲(М) 「男は嫌いだ、原因はハッキリしている。父親が借金を残して蒸発したからだ。一番信頼できるはずの男に裏切られた、おかげで母と私は休む間もなく働く毎日だ。」 さつき 「美咲ちゃーん、ゴミ捨てお願いしていい?」 美咲(М) 「くっ…重いなぁ…くそっ、こんなバイトやめときゃよかった…!…でも生徒会入ってから時間足りねーからな…こんなの学校関係者に知られるわけには…」 碓氷 「…ワォ、こりゃビックリ」 美咲(М) 「う、碓氷拓海…!」 碓氷 「会長だ」 美咲 「終わった、最悪だ、あまりにあっけない、確実に明日学校中に広まるだろう、会長がメイドとわかって今まで通りに行くわけがない…築いてきた信頼は地の底だ」 さつき 「お疲れ様ー!気をつけて帰ってね」 碓氷 「お、普通になってる」 美咲 「な…何だよ!何が望みだ!」 碓氷 「え、いや別に…確かめたかっただけ。本当にあのメイド会長だったんだな…なんであんなバイトしてんの?」 美咲 「くっ…」 碓氷 「ふーん、家庭の事情…ね、そんなに苦しいの?」 美咲 「…母さんがそんなに身体強くないんだ、妹も一人いるし、私が頑張らないと母が倒れてしまう。」 碓氷 「…で男嫌いなのに遠い隣町のメイド喫茶か。近場の力仕事でも良いんじゃねぇの?」 美咲 「体力がもたなかったんだ、会長として成績落とすわけにもいかねぇし両立できなかった。」 碓氷 「へー…大変だな…あ、じゃあ男だらけの聖華に入ったのも学費が安いからか」 美咲 「…まぁな…」 碓氷 「へー、ご愁傷様」
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