144人が本棚に入れています
本棚に追加
朝の日差しを浴びて、更に輝く金色の髪に色素の薄い瞳。
どちらかと言えば精悍な顔立ちは整っていて、俺より年上に見える。
「本当にすみません。怪我とかないですか?」
俺が恐縮して謝ると、彼は鮮やかな笑みを浮かべた。
それがまた綺麗で、俺は目を奪われてしまう。
(いくら、美形でも男だぞ?この人……)
俺は自分を落ち着かせるために、軽く深呼吸をした。
「あれくらいで怪我とかしないから大丈夫。ただ、あんな高い塀を越えてくるヤツがいるとは思わなかったから、びっくりしただけだよ」
「すみません。まさか俺も誰かいるとは思わなくて……」
「そうかもね。ここはあまり人が来ない穴場だから」
確かに彼の言う通り、周りに人影がない。
しかも、辺り一面芝生で、寝転がると気持ちが良さそうだ。
そういう意味でも、ここは穴場なのかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!