†個性的な奴ら†

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伯父は何故か昔から、俺の顔を見たがる。 そして年々、父さんに似てくるのを喜んでいる節がある。 (よくわからないな) 可愛い女の子ならまだしも、男の顔を見て何が楽しいんだか。 抵抗しても無駄なことがわかっている俺は、伯父の気の済むまで身を任せることにした。 「確かに翼君にこの学校は危ないかもしれないな」 「は?」 唐突に昨日の兄ちゃんと同じことを言われて、俺は顔をしかめた。 「伯父さんまで兄ちゃんと同じこと言わないでよ!」 「律が?ああ、アイツなら言いそうだね」 伯父も兄ちゃんが超が付くほどブラコンなことは知っている。 兄ちゃんのブラコンぶりは、俺が生まれた頃から凄かったらしく、今更兄ちゃんが何をしても両親は全く気にしないだろう。 だけど、高校生の弟をずっと手元に置きたがるのは変じゃないか?
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