伝説の始まり~別れ~

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FDが前を走る 山本はFDの後ろにピッタリ付き、FDに仕掛けるタイミングを伺っている.. FDがいきなりスピードを上げだした ニトロON マフラーから火を出しながら、ものすごい加速をし、33Rを離そうとしている.. 山本もすぐにニトロを噴射したが、少し遅れた だんだんFDに近づく.. メーターを見る 9500回転 300km/hオーバー これ以上踏めない.. だが 踏まなければ あいつに 追いつけない... 目の前に あいつが 紅いFDが... 何年も待ち続けた その時 ドンッ!!! FDがいきなりブレーキを踏んだ 33Rにぶつかり 安定感を失った33R.. 前には中央分離帯が.. 山本はハンドルを左いっぱい切った.. 優は瞬きもせず 前をただ.. 見つめていた.. 月に照らされ 33Rの紫色が微かに見える ガシャーン!!! 目が覚めると、病室に居た。 体が痛くて、思うように動かない 隣には俊二が心配そうに見ていた 「大丈夫か?」 優はうん。とだけ答えた。 「山本さんは...山本さんは大丈夫ですか?!」 優が俊二に聞くと 俊二はうつむいた.. 「優..俺はもう降りるよ..怖い思いさせて悪かった..もっと、早く見つけれたらよかったけど..ごめん..」 そう言って俊二は病室から出て行った.. 優は ただ 泣くことしかできなかった.. 俺は あの紅い33Rを 忘れる事なんて できやしない いつか必ず 撃墜す..
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