東方SS 花に囲まれて

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丑の刻八ツ時 妖怪でさえもうたた寝する時間に少女は一人、部屋で黙々と作業していた。   「…出来た!」   少女は今できたばかりの机の上の二つの人形を見た。   一つは自分にそっくりの人形   もう一つの人形は…   少女は机から窓に視線をかえ、呟いた。   「魔理沙…」       ここは人間のほか、妖怪や獣人などの人外が共生する世界、幻想郷。   そこの博麗神社と呼ばれる神社で黒い服の上に白いエプロンを服を着た魔法使いのような女性が縁側でお茶を啜っていた。   「いつまで無銭飲食をしてるつもりかしら?」   突然、少女はそこの巫女のような女性に後ろから話かけられた。   「ケチケチするなよ霊夢。お茶は皆で飲むほうがうまいぜ?」   魔法使いのような女性はその霊夢と呼ばれた女性のほうに振り返ってそう言った。         「そうだよ。霊夢。お茶は皆で飲まないと」   いつの間にか彼女…霧雨魔理沙の横に角の生えた幼女が座っていた。   「萃香…貴女がいつも飲むのはお茶じゃなくてお酒じゃない…」   「お茶もお酒もそんなに変わらないよ。」   そしてその萃香と呼ばれた幼女は手にした瓢箪で酒を飲み始めた。実に幼女らしくない。 まぁ彼女は鬼なので何百年以上も生きているのだが…   「…………」   と霊夢が呆れていると横から魔理沙が急かすように   「霊夢お茶」   と語りかけてきた。   「自分で買いなさい!」   「「だが断る!」」   そんな霊夢に魔理沙、そして何故か萃香までもが即答した。   「…はぁ」        そんな二人に霊夢は頭を抱え、溜息をついた…。
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