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~数日前~
紅魔館の地下に広がる図書館…
そこの一角でアリスは黙々と本を読んでいた。
いや……黙々というより
震えながらのほうが表現が正しいだろう。
彼女は痙攣しているように震え…
「これよ!!!」
と叫んで急に立ち上がった。
アリスはハッとして辺りを見回したが周りには誰もいなかった。
――まっ、紅魔館の図書館に好きこのんで外から来る人なんてそうそういないし大丈夫か。
と彼女は一息ついて、再び真剣な目に戻し、本を凝視した。
本に書いてある内容は…
『森にある泉に自分と思っている人の二つの人形をその思い人と共に投げいれるとその二人は結ばれる』
という内容だった。
本の間には場所の地図も挟んであった。
「この本に書いてある内容が本当なら…私と魔理沙は…」
「あの…すみません…そろそろ閉館の時間なんですけど…」
と、突然アリスは後ろから声をかけられた。
そこにいたのは背中と頭に黒い翼が生えた女性だった。
――確かこの人は…そうだ。ここの図書館の人だったっけ…
「あの…すみません。この本…借りられますか…?」
「えぇ、別に構いませんよ?」
意外にも彼女は了解してくれた。
「あっ、…では借ります。それでは」
アリスはそういい、彼女と別れた。
彼女はまた来て下さいねと手を振ってくれていた。
――いい人みたいね。今度あったときに名前を聞いておこう。
アリスはそう誓い、図書館を出た。
「ねぇこぁ…アリスの借りてた本…何?」
アリスがいなくなった図書館で紫色の髪の女性がその女性に話しかけた。
「いぇ、ただの魔術の本ですよ?パチュリー様」
と彼女…小悪魔はパチュリーに答えた…
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