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「これ…場所が魔理沙達が向かった場所とおんなじじゃない…」
霊夢はアリスが忘れていった地図と文々。新聞に書いてある外界の化け物の出没地域の地図を見比べた。
「へぇ…大変だね」
萃香が霊夢の後ろから新聞を覗き込みながら言った。
「この地帯、能力が使えなくなってるみたいだね。」
――能力が使えなく?
霊夢は魔理沙達の安否についての思考をとめ、その記事を全て読んだ。
「能力が使えなく…って」
読み終えて霊夢の顔はさらに青くなった。
そして霊夢は晴天の幻想卿の空を見上げて呟いた。
「魔理沙達…大丈夫かしら……」
「う~ん…」
魔理沙は周りを見渡して言った。
「迷った」
「『迷った』」じゃないわよ!どうするのよ!」
そんな魔理沙にアリスが横から怒鳴った。
「あぁ…あの時地図を取りに戻っていれば…」
とアリスは頭を抱えた。
「だって取りにいったら負けって気がするだろ?」
「しないわよ」
アリスは魔理沙に突っ込みをいれ、溜息をついた。
「せめて魔法が使えればなぁ…何故か私の箒も反応しないし…アリスの上海人形も動かないし…」
上海人形はアリスの肩になだれかかっている。
この森に入ってから、上海人形が反応しない。
魔理沙も魔法が使えなくなってる。
そして場所は方角もはっきりしない樹海のような森。
……絶望的だった。
「とりあえず…ちょっと休みましょう…。
いい加減歩き疲れたわ…」
アリスの提案に魔理沙も同意し、側にあった木の下に座った。
そこで初めて…魔理沙はアリスが手に持っている紙袋に気付いた…。
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