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「なぁ…その手に持ってる紙袋…何だ?」
「あっ、これ?これは…」
そこでアリスは口ごもってしまった。
「あっ!」
そして突然、アリスは何かに気付いたような声をあげた。
「一個上海人形落としたかもしれない!」
「えっ?それ本当か?だったら捜すの手伝…」
「いいの!ちょっと捜してくるから魔理沙はここで待ってて!」
「あんまり遠くにはいっちゃ駄目だぜ!」
「分かってるわよ!」
そしてアリスは行ってしまった。
「………………………」
魔理沙はアリスがいた場所を見つめ…
「やっぱり嫌な予感がする」
そう呟き、アリスの後を追った…
「ふぅ………」
アリスはちょっと行った場所で立ち止まり、紙袋の中身を見た。
そこには、自分が作った自分と魔理沙の人形が入っていた。
上海人形を落としたというのは…嘘。
ただちょっと落ち着きたかった…。
アリスは本の内容をその場で思い返した。
――本当なのかしら…
今になって本の内容に疑いを持った。
それに…本当だったとしても自分と魔理沙はその泉まで辿り着けるのだろうか…?
考えれば考えるほど、アリスは弱気になっていった。
そして弱気になっている自分に気付き、アリスは自分のマイナスな思考を振り払うため首を振った。
――まずはこの森から抜ける方法を考えよう…
もし泉があったとしてもこんなところで二人で臨終なんて嫌だもの…
アリスは胸に手をおいて、自分の鼓動を確かめた。
――少し…落ちつけたみたいね…
あまり魔理沙を待たせてはまずいとアリスはまた来た道を戻ろうとした。
そのとき………
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