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「それでは王子様、お気を付けて!」
門番から見送られて、カイルは生まれて初めて城の敷地からでた。
城内にいても大抵の事はできたから出ようなんて微塵も思わなかったのだ。
まぁだから国勢調査なんてことを継承者はやらされるんだろうけど…。
世間を知らぬ者は世間を統べず………ってか?
「ところで所持金いくらあったっけ?」
とりあえず金がなくてはどうにもならない。そう思ったカイルは財布の口を開けて中を見た。
―――700リト………。
※「リト」はデメテリア王国の通貨です。価値は色々な物の物価が違うので量れません。現時点の気分で言うとラーメン一杯分くらい?
財布に入っている金額を見て、呆れ笑いしか出ない俺…。
「旅に出る前に資金集めだな…。その前に腹ごしらえでもしとくか」
小腹が空いた俺は何か食べようと、ひとまず市場へと向かった。
ん?なんで一国の王子様が金に困ってるかって?
あの母親がくれる訳ねーだろwww
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