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場所はデメテリア城の練兵場。
ここで素手の1人の少年と、剣を持った数人の兵士が闘っている。
相手の方が数が多いにも関わらず、少年は向かってくる兵士の剣をかわし、腕を捻って肩の関節を外していく。
そして兵士が残り1人になると、少年は目に見えない速さで接近し、鎧の上から兵士の腹を蹴った。
跡には本居た位置から数メートル蹴りとばされて動かなくなった兵士と、地面をのたうち回る数名の兵士が。
そして、その中で少年が1人だけ立っていた。
「ふぅ~…お疲れ様。今肩はめるから!」
そう言って、俺は倒れている兵士達の肩をはめて回った。
最後に、蹴り飛ばした兵士の所へと駆け寄る。
「おい。大丈夫か?こりゃムチウチだな………【ヒーリング】」
倒れている兵士の首に手をかざし、呪文を唱える。
するとかざした手から淡い光が優しく兵士の首を包み込んだ。
「ありがとうございます。王子様」
「いいよ。ケガさせちゃったの俺だし。
それじゃ、俺帰るわ。相手してくれてありがと。」
「「「こちらこそ、ありがとうございました!」」」
俺は兵士達にお礼を言うと、城に向かって歩き出した。
「さて……暇だし、○コ動でも見「王子様ぁ!」
なんなんだよいったい………。
「王子様!国王と王妃がお呼びです!至急"謁見の間"に来るようにと…」
「ダルいから行かないって言っ「早く来ないと3日間メシ抜きだそうです」
「………はぁ~。わかった。すぐ行くと伝えて」
そう言うと、そいつは去っていった。
俺も早く行かなければ。
3日間メシ抜きは流石にイヤだぜ…。
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