プロローグ

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いざ国勢調査に行くとなると詳しく聞かせてもらわなければ…。 そんな俺の気持ちにグッドタイミングで国王が話してくれた。 「まぁ国勢調査と言ってもそんな堅苦しいものではない。適当に旅して、町の様子や手を加えたいと思った所を見つけてくればいい。帰ってきた時にこの国を作るのはおぬしなのだからな。 あと、旅するときには偽名を名乗ってもらうぞ」 偽名を使う大体の理由は分かる。王家を名乗ればその分、自由度が下がってしまうからだ。 ―――でも、偽名にするにしても何にしよう? 「あなたと初めて出逢った時、あなたは『デメット』と名乗っていたわね………あの時のことは今でも忘れられないわ」 「お前が花壇の手入れをしていた時、わたしはまるで周りの綺麗な花々が目に映らなかったよ。お前が綺麗すぎてね」 「あなた……///」 いい年した夫婦が息子の前でイチャイチャすんな。
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