初陣

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昼をすぎた頃、遂に両軍が激突した。 先鋒の趙雲は、作戦通り適度に戦いながら退却してきた。 徐庶は、状況を判断しながら指示を出していた。曹操軍は、勢いに任せて追撃して来た。 徐庶「今だ!火矢を鋳掛けよ!」 徐庶の指示の下一斉に火矢が鋳掛けられ、予め撒いていた油に引火し辺り一面火の海となった。 曹操軍は、大混乱し火矢で死ぬ者焼け死ぬ者多数であった。 龍一は、その様をみて凍り付いてしまった。 徐庶「龍一、よく見ておくがいい。これが戦というものだ。」 龍一「……」 徐庶「よし、敵が策にハマった今こそ追撃だ。我等も出陣いたすぞ!」 徐庶と龍一は、敵の追撃戦に向かっていった。 龍一は、歴史として知っているとはいえ、目の前で多くの人々が死んでいくのが耐えられなかった。 徐庶と龍一率いる部隊は、逃げる曹操軍を追撃し龍一も無我夢中で、敵を斬っていた。 敵の将軍が龍一に向かって叫んだ。 「我は李典なり、そこなる敵将勝負いたせ!」 龍一「李典か…、いざ勝負!」 槍と槍が激突し、一騎打ちが始まった。 しかし、龍一は関羽や張飛や趙雲と言った名だたる猛将に鍛え上げられ、メキメキ実力をつけていた。 次第に、龍一が押し始め渾身の一撃を繰り出すと李典を捕らえてしまった。 徐庶「おお~龍一が、敵将を捕らえたぞ!」 こうして龍一の初陣は、大勝利で幕を閉じた。
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