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美しいレンガ造りの建物に入ってみると、ひんやりとした空気に身震いした。
(まったく、初日からついてないな…)
自分の呑気さを実感しつつ、何処か落ち着ける場所がないか探索する。
長い廊下を真っ直ぐ進む。これまで誰とも擦れ違っていない。どうやら入学式が始まったのか、校舎の中には誰もいない。
窓の外を覗くとそこは、陽の光を一身に浴びる、一面のクローバー畑。
「わ…すげぇ」
両開きの窓を開け放ちサッシに手をつくと、ヒラリと外の世界に飛び出てしまう。
名瀬は着地のため、すぐ下を見ると、そこに人影が…
ヤバイと思った時には、すでにその人影は名瀬の尻の下に敷かれていた。
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