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「遅刻なんかしないよー」
苦笑いを浮かべながら、それでも忙しい朝にわざわざ置き手紙をしてくれていた事が嬉しかった。
コーヒーメーカーから熱々の珈琲を自分専用のカップに注ぎ入れ、スプーン一杯の砂糖とたっぷりのミルクで満たす。
「母さん、今日はサンドウィッチ作っていってくれたんだ」
メモの隣に置かれた皿とミルク珈琲を手に、ソファに腰掛ける。テレビをつけるといつも見ている幼児向け番組にチャンネルを合わせる。
テレビを見ながら、次々と口にサンドウィッチを放り込んではミルク珈琲で飲み下す。
「あー美味しかった」
10分とかからず皿一杯に盛られた朝食をペロリと平らげた。
「…まだ…食べれそう…かな?」
ふんふーんと鼻歌を歌いながらキッチンへと駆け戻ると冷蔵庫の中を覗く。
名瀬の行動をよんでいたかのように、扉を開けてすぐ、真ん中にでんっと聳える巨大プリン。
「おおおおぉ!!」
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