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迷いの森の前まで来ると浜辺で現れた梟が待っていた。
「ここは、迷いの森、ここでボウヤには鍵を探してもらう。迷わぬようにな。」
それだけ言い残すと梟はまた飛び去った
森に一歩踏み出すと、木々がざわめき、………勝手に動いている
何度迷ったことだろうか…
突然森が開け、そこにタリンの姿があった
「迷ってしまっただぁーよ。お腹がすいただぁーよ。あれ、お前はリンクでねぇーか」
「…マリンが探してた」
「そうか、じゃぁ帰るだぁーよ」
「あ、僕はまだ探し物があるから。」
「何を探してるだぁーね?」
「鍵…?かな。」
こんな広い森で見つからなくていい加減疲れてきた。
何より鍵って何の鍵なんだろう?
そもそも僕は8つの楽器を探すべきなんじゃないだろうか?
「鍵だったらこの先にテールの鍵があっただぁよ。でもテールの鍵でどうするつもりだぁーね?まさか、テールの洞穴を開く気だぁーね?あそこは魔物ばかりいて危険だぁーよ。」
…なんとなく話が見えてきた。きっと楽器は、そのテールの洞穴にあるのだろう
「でも鍵が必要なんだ…」
タリンは少し不満そうな顔をしたがそれ以上は何も言わず、僕はすんなりと鍵を手に入れた。
村に戻るとまだマリンが広場で歌っていた。
……何故だろう…この歌を聞くと切なくなる…
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