■-プロローグ-■

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  音絵瑠 「寒くない……。寒くないからね……?」 唯兎(M) 「優しい母さんの手のひらが嬉しくて、たまらなく愛しくて……。その温もりだけ噛みしめた僕を見て母さんは言う」 音絵瑠 「悲しい想いばかりさせてごめんね。ごめんね、唯兎」 唯兎(8歳) 「だいじょ-ぶだよ」 唯兎(M) 「精一杯振り絞った声は、母さんの耳に入ってなかった。僕はそれに気づかない」 唯兎(8歳) 「こうやってね、お母さんといるの……とっても幸せなんだよ?」 音絵瑠 「唯、兎……」 唯兎(M) 「母さんが笑っていられる世界を創れたら良かったのに。僕の世界が白く、真っ白くならなければ良かった」  
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