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音絵瑠
「寒くない……。寒くないからね……?」
唯兎(M)
「優しい母さんの手のひらが嬉しくて、たまらなく愛しくて……。その温もりだけ噛みしめた僕を見て母さんは言う」
音絵瑠
「悲しい想いばかりさせてごめんね。ごめんね、唯兎」
唯兎(8歳)
「だいじょ-ぶだよ」
唯兎(M)
「精一杯振り絞った声は、母さんの耳に入ってなかった。僕はそれに気づかない」
唯兎(8歳)
「こうやってね、お母さんといるの……とっても幸せなんだよ?」
音絵瑠
「唯、兎……」
唯兎(M)
「母さんが笑っていられる世界を創れたら良かったのに。僕の世界が白く、真っ白くならなければ良かった」
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