プロローグ

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目の前の状況が理解出来なかった。 扉の隙間から見た光景から目をはなせないまま、ただその光景を見ていた。 体が木のように根がはえたみたいに動かなくなった。 だが不思議と恐怖はなかった。 ただ頭がついていかず状況が理解出来ないまま目の前の光景を見ているしか出来なかった。 まるで吸血鬼が血を吸っているかのように、女の首に牙がささっていた。 そして血を吸っていたであろう者は女を投げ捨て、扉の方を振り向いたその時、口の隙間から牙がハッキリと見えた。
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