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トラックが停まり、一台の助手席から男が降りてきた。
この男がスラムパルチザンのリーダーであるエリッツ=カルバザンだ。
25歳の大男で、スラム街のまとめ役だ。
「久しぶりだな、シャロン」
「お前もな、エリッツ。ところで、あいつは見つかったか?」
「あぁ、あそこに」
エリッツが指差した先に、若い男がいた。
アーレス=メリサール、18歳。
凄腕の剣士だが、どの勢力にも属していない孤高の戦士だ。
「四巨頭のうち三人がここに…」
四巨頭というのが、市民・スラム・貴族のバランスを取っている四人の人間のことを差している。
「あいつは…来ないか」
「策士だからな、あいつは」
四巨頭の残りの一人のことを差していた。
「まぁいい。これで全員そろった。仕掛けるぞ!!」
シャロンが言い、武装した市民がロケットランチャーを構える。
エリッツは一般の市民を避難させる。
「下がってろよ。…撃てぇ!」
ロケット弾が一斉に放たれ、門や壁を破壊する。
そして、流れ込むように武装したパルチザンメンバーが門の向こう側へと進入した。
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