第弍話 宣戦布告

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トラックが停まり、一台の助手席から男が降りてきた。 この男がスラムパルチザンのリーダーであるエリッツ=カルバザンだ。 25歳の大男で、スラム街のまとめ役だ。 「久しぶりだな、シャロン」 「お前もな、エリッツ。ところで、あいつは見つかったか?」 「あぁ、あそこに」 エリッツが指差した先に、若い男がいた。 アーレス=メリサール、18歳。 凄腕の剣士だが、どの勢力にも属していない孤高の戦士だ。 「四巨頭のうち三人がここに…」 四巨頭というのが、市民・スラム・貴族のバランスを取っている四人の人間のことを差している。 「あいつは…来ないか」 「策士だからな、あいつは」 四巨頭の残りの一人のことを差していた。 「まぁいい。これで全員そろった。仕掛けるぞ!!」 シャロンが言い、武装した市民がロケットランチャーを構える。 エリッツは一般の市民を避難させる。 「下がってろよ。…撃てぇ!」 ロケット弾が一斉に放たれ、門や壁を破壊する。 そして、流れ込むように武装したパルチザンメンバーが門の向こう側へと進入した。
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