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「あっ…」
目の前で起こっている惨劇に、メアリは絶句し腰が抜けてしまった。
「ビィクトリアァァァ!貴様、何をしているのかわかっているのか!!」
皇帝がビクトリアに向けて言った。
「あなたが言った教えを守っただけだ」
ビクトリアは剣を引き、皇帝に向けて一気に突き刺した。
剣先が皇帝の心臓を捉え、さらに身体の中へと食い込んでいく。
「ググッ…」
「ローラシアは私がもらう」
ビクトリアは不敵な笑みを浮かべた。
「貴様ァ…ッ」
「貴様の愚行もここまでだ!死んで後悔せよ!!」
ビクトリアは突き刺さった剣を思い切り抜き、剣身に付いた血を払うように剣を下ろした。
「貴様…も、私と同…じ最…期を迎える…ことに…」
「そうかもしれんな」
ビクトリアは絶命しそうな皇帝のことを冷たい目で見下していた。
そして、皇帝は彼女の目の前で死んだ。
「次は」
ビクトリアはマクシミリアンたちの姿を探した。
しかし、すでに会場には彼らの姿はなかった。
「逃げられたか」
ビクトリアは攻撃を止めるよう指示し、ローラシア帝国始まって以来の惨劇は終わった。
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