第弍話 宣戦布告

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マクシミリアンたち3人は会場から逃げ延び、城下町に身を潜めていた。 「マックス兄さん…」 アルベルトが不安そうに呟いた。 マクシミリアンはアルベルトの頭を撫でる。 「大丈夫だ。俺がお前たちを守ってやる」 そう言って2人を抱き寄せた。 「しかしどうするか…」 その時だった。 街で一番大きなビルの壁に埋め込まれているスクリーンの画面が変わり、そこにビクトリアの姿が映った。 「帝国臣民の諸君。今日という日を如何お過ごしかな」 「ビクトリアッ…」 マクシミリアンはビクトリアの姿を見て歯をギリギリと鳴らした。 「今日私から皆に伝えなければならないことがある」 街を歩いている人たちは歩くのを止め、スクリーンに釘付けになっている。 「第76代ローラシア皇帝は今しがた私が殺した!他の皇族も全てだ!!」 その発言に辺りがどよめき始める。 「よって、他に皇位継承者がいないため、本日より私が第77代ローラシア皇帝に就任する!!」 「なにッ!?まさかと思ったが…あいつ、本当にこれが狙いで父上たちを」 マクシミリアンは愕然とした。 アルベルトとメアリも身を寄せ合って怯えている。 「私がローラシア皇帝だ!誰もさからえない!!」 画面の中でビクトリアの側近たちが彼女の周りに集まってきた。 「さぁ、始めようか…戦争を!!」 ビクトリアは悪意のこもった微笑を浮かべた。
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