ゲームって非日常的なものじゃなかったっけ

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「萌野ー、今日マ○ドナ○ド寄ってかない?」 「あー、悪いね。今日はこないだ買った乙女ゲー、徹夜でやり込むつもりだから、パス」 久々に金曜日部活が休みなので友人を誘ったらば、そんな返事が返ってきた。 「……私との友情は乙女ゲームに劣るのか……」 「ごめんって。……良かったら相澤、うち来る?」 横で見てるだけだけどと萌野が言う。 「乙女ゲームかぁ……」 あんまり興味があるわけでもないのだけれど、ヲタ入ってる萌野の趣味を全く理解しないというのも、何となくつまらない。たまにディープ過ぎて全く理解出来ないこともあるんだけど、乙女ゲームくらいなら何とかついていける……はず。 「今回のは超大当たりでさあ! グラフィックまじ神! ktkr!」 「そ、そう」 あんまりテンションが高いものだからちょいと引き気味になってしまう。 萌野は、「擬態が得意なのよ。時々背中のチャックが開くけど!」とよく言っている。隠れなのか私にだけオープンなのか不明だけど、腐女子も入ってる立派なオタクだ。 「……そんなにいいなら、ちょっと見てみたいかなー……」 「おいでおいで! 因みに私の嫁は猫耳獣人のシュナイダーさんだから!」 嬉しそうにキャラ名言われてもわかりません。だけど、猫耳にシュナイダーって……(笑)。 ……と思っていたのだけど。 「これが今の私の一押し! 『レジェンドオブレアリーフェイド』!」 ……ん? パッケージのタイトルから首を傾げてしまう。 ど、どっかで聞いた名前ダナー……。
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